本書の紹介として、この本を翻訳するにあたって翻訳者2人が作成したインセプションデッキ(企画書)を一部紹介させて頂きます。
インセプションデッキとは、『アジャイルサムライ−達人開発者への道−』に登場するプロジェクトの目的や方向性を簡単にまとめたドキュメントです。「Lean from the Trenches: Managing Large-Scale Projects With Kanban」の日本語版の出版に向けて、翻訳プロジェクトの目的や方向性を確認するために作成しました。
我われはなぜここにいるのか
この本を日本にいる開発現場で日々戦うマネージャ、リーダー、エンジニアに読んでもらいたい。
なぜなら、この本は実際の現場で行われた活動の記録であり、理論や方法の紹介だけではないため説得力がある。
日本の開発現場でも取り込みやすい内容となっている。
今、日本で隆盛しているスクラムとは異なるアプローチとして、かんばんを用いたリーンソフトウェア開発も紹介したい。
エレベーターピッチ
ビジネス側と開発側が同じ視点に立ち、 ビジネスアイデアをカタチにしていく協働作業がしたい
プロジェクトマネージャ、プロジェクトリーダー、チームリーダー向けの、
Lean from the Trenchesというプロダクトは、
リーンソフトウェア開発というカテゴリです。
これはリーンソフトウェア開発を行うための道具が一式入っており、
これまでのリーンソフトウェア開発の本とは違って、
事例が詳細に書かれているため、具体的に何をすると良いかというアクションが備わっています。
これまでのアジャイル開発本とは違って、
かんばんを用いて、ビジネス要求からソフトウェアにするまでの価値の流れを一望する方法が備わっています。
パッケージデザイン
原書のご紹介
2012年8月に、世界最大のアジャイルイベントであるAgile 2012 Conferenceが開催されました。訳者2人は、著者のセッションである「Lean from the Trenches: Managing Large Scale Projects with Kanban & Scrum & XP」に参加。実際のプロジェクト事例ということで、参加者の注目を集めていました。
原書『Lean from the Trenches』は、2011年12月にThe Pragmatic Bookshelfから発売されました。部分的にいくつかの事例を取り上げる書籍は他にもありますが、本書の事例は2010年〜現在も続くものであり、「リアリティのある1事例」を扱った書籍は珍しいものです。その影響か、カンファレンスの書籍コーナーに並ぶ原書は完売していました。